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スーパー歌舞伎II 「ワンピース」

スーパー歌舞伎II(セカンド)ワンピース (2016)

場所

大阪松竹座

はじめに

楽しみにしていた「ワンピース」観に行ってきました。前回の東京での評判が良すぎたので、チケットが取れるかとても不安だったのですが、運の良いことに上手の10列目の座席が取れました。

まず、私自身がどんな状態でこの日に臨んだのかというところから。

  • 歌舞伎初体験
  • 「ワンピース」はほぼ知らない

「ワンピース」は観に行く前に「ONE PIECE FILM Z 」(2012) を観たので麦わらの一味だけなんとなく分かるようにはなりました。ただ今回のお話は頂上戦争なんですよね。「フィルム ゼット」を観ながらなぜエースが出てこないのか疑問に思っていました。

 感想

第一幕

シャボンデイ諸島の奴隷市場、ケイミーが捕まっているところから始まりました。

その後、麦わらの一味が登場します。知っている顔だ、と思いました。自己紹介をしてくれますし、ウソップが詳しく説明をしてくれます。テレビでよく見かける猿之助さんが登場したときは気分が高揚しました(そうは言っても元の顔がよく分からない)。サンジがかっこよかったですね。あとはロビンとナミですかね。やはり女性の役には自然と目が行きます。チョッパーがうまい具合に変化して面白かったです。全員衣裳がカラフルで舞台に映えます。

そしてルフィは吹き飛ばされて女ヶ島のアマゾン・リリーにたどり着きます。そこには絶世の美女であるハンコックがいるのですが、この役も猿之助さんが演じています。ルフィとハンコックの早替わりが見られました。

話は変わりまして、エースの登場です。いやあ、かっこいい。

ハンコックがとにかくすごくなります。第一幕の一番盛り上がるところでした。紅白歌合戦の衣装対決みたいな感じでした。

第二幕

大監獄インペルダウン。

牢獄の拷問部屋にてサディちゃんたちが登場しました。とてもきれいでした。びっくりするレベル。

海底監獄ではオカマのボン・クレーが登場します。顔が見えたとき、拍手が起きていました。あとから知りましたがゾロと同じ役者さんです。強烈でした。「縁、縁、猿之助」。

そしてニューカマーランド。皆さんがすごかったです。「この人誰だろう」と思っていたら聞き覚えのある声…。浅野和之さん(イワンコフ)でした。ドラマでよく見かけますが、最近はあまり重要な役どころではなかったせいか、こんなにもすごくて動ける方だとは思えませんでした。「ぶーん(蚊)」とやってあまり受けず、「滑ったけど…」とおっしゃっていましたがあれはアドリブだったのでしょうか…。

第二幕の見どころは、まずは本水を使った大滝での戦いです。気が付いたら中央の前の席の人たちは濡れないような対策をしていました。もうここはすごいとしか言えないです。役者さんも観客席側に水をかけていました。

そしてもう一つの見どころは、ルフィの宙乗りです。花道の付け根あたりから3階席まで移動しました。初めて見たので興奮しました。これもすごいとしか言えないです。このとき主題歌である「TETOTE」が流れ、クジラのバルーンも出てきました。役者さんたちも客席まで来て「TETOTE」を歌ってという流れですごく楽しかったです。

第三幕

白ひげと海軍の戦争。

白ひげの貫録がすごかったです。

第三幕ではエースの内面が深く掘り下げられていました。エースを演じる平岳大さんがかっこよすぎて双眼鏡でずっと追っていました。また、舞台転換がよくされていて見ている側はわくわくしました。

エースと赤犬の戦いはやはりよかったです。ダンスのような戦い方は舞台では見栄えがいいと思いますし、炎を旗で表現しているのも面白いなと感じました。

最後の方で赤髪のシャンクス(猿之助さん)が登場します。「ルフィに会うか」と尋ねられ「会わない」と答えていましたが、いや中の人が同じ…。

そしてラスト星が浜。原作にはないようですがここでルフィが「海賊王に俺はなる!」と言ったあたりで終了しました。

おわりに

いろいろ書いてはみましたが、全部が見どころです。上演時間は3時間20分ほどですが時間を感じさせませんでした。

自分の反省点としてはもっと予習をしていきたかったということですね。もちろん、原作を知らなくても十分に楽しめるのですが、原作を知っていればもっと楽しめたのではないかという気がしました。

機会があればまた行きたいと思います。

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