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フランツ・カフカ「変身」

「変身」

フランツ・カフカ

最後のほうにかけてとてもこわかった。家族であるからこそグレゴールに対してそうなってしまうのかなと思った。

グレゴールの変化から家族の外見的な変化、そして心の変化を読めたところが興味深かった。初めは父親も妹も働いていなかった。いわばグレゴールが一家を支えていた。そんな中、グレゴールが虫となり、会話もできず、働けなくなった。グレゴール以外の家族が働くようになったのは、自分たちの生活のためでもあったけど、グレゴールのためかなとも思った。だけど、終盤の妹の言葉を読んで、どうなんだろうかと思った。"家族"となんて思っていなかったのだろうか。

それにしてもグレゴールの最期に対する家族の反応は恐ろしかった。そして、その後の忘れるかのように出かけてしまうことも。虫になってしまっても大切な家族の一員だと思っているだろうと思っていたのに。

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(2016)

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 (2016)

原作

クリストファー・ボンド

脚本

ヒュー・ホィーラー

演出・振付

宮本亜門

キャスト

スウィーニー・トッド市村正親
ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
乞食女:芳本美代子
アンソニー:田代万里生
ジョアンナ:唯月ふうか
ターピン:安崎求
ビードル斉藤暁
バイアス:武田真治

はじめに

すごいよかったです…!(演出)宮本亜門市村正親 大竹しのぶ 出演というわけで観に行かない理由がなかったのでチケットを取ったのですが、調べてみると、映画版はグロいようで。あらすじを見ても、えっ!という展開で。行く前は無事に観て帰ってこられるのか不安でしたが、そこは大丈夫でした。台詞がたまにびっくりするようなものがあるぐらいで気持ち悪いものを見てしまうということはなかったです。席が遠かったのもあったと思いますが。

感想

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映画「太陽」

映画「太陽」 (2016)

監督・脚本

入江悠

原作・脚本

前川知大

はじめに

戯曲「太陽」を映画化ということで観に行きました。劇団イキウメの前川さん、最近名前を知ったばかりなのですが、スーパー歌舞伎「空ヲ刻ム者」で作・演出したとか。行きたかったな!(そのころは歌舞伎に興味がなかったけど)

観に行くうえで1番注意して見ていたところは(宣伝目的以外で)「映画化した意味」です。

具体的には

  • 舞台で表現できない世界観を表現できているか

ということです(1個しか出てこなかった。箇条書きにした意味がない…)。当然、舞台では板の上で演じることしかできないので、観る側の想像が世界観を表現する上で大きく関わってくると思います。一方、映画だったら観ている側とそうでない側が世界観を共有できると思っています。小説でいうところの100人読んだら100通りの主人公の顔がある、みたいな感じです。

感想

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「アルカディア」観劇

アルカディア (2016)

場所:シアターコクーン

トム・ストッパード

演出

栗山民也

出演

バーナード・ナイチンゲール堤真一

ハンナ・ジャーヴィス寺島しのぶ

セプティマス・ホッジ:井上芳雄

ヴァレンタイン・カヴァリー:浦井健治

ガス・カヴァリー/オーガスタス・カヴァリー:安西慎太郎

トマシナ・カヴァリー:趣里

レディ・クルーム:神野三鈴

クロエ・カヴァリー:初音映莉子

エズラ・チェイター:山中崇

ブライス大佐:迫田孝也

リチャード・ノークス:塚本幸男

ジェラビー:春海四方

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