空箱

empty box

39冊中11冊

辻村深月さんの作品3冊とムック本を読んだのでその感想を書く。
どの本も出会えてよかった。

鍵のない夢を見る

すぐ近くにいそうな人ばかりで興味深く読めた。この何とも言えない感じが心に残るところが好き。 「芹葉大学の夢と殺人」は言葉と行動が伴わない人がいると感じたし、「君本家の誘拐」は現代において普通にいそうだし、女性同士のやり取りがリアルでとても怖く感じた。お互いの立場を分かっていないまま発言してしまう感じが怖かった。

ぼくのメジャースプーン

SF要素があり、楽しく読めるかと思ったけど、小学生の心情や状況がリアルに描かれていて苦しくなるほどだった。 とても深く、いろいろ考えさせられる話だった。小学生が乗り越えるには高すぎる壁だなと思った。すごい本に出会ったなと思えた。秋山先生との対話は本当にどれも考えさせられるような内容ばかりだった。
「人が涙を流すのは自分のためだけ」という言葉が刺さった。
「子どもたちは夜と遊ぶ」を読まずに読んでしまったので読みたいと思った。

盲目的な恋と友情

それぞれの関係性がそれぞれの行動に影響を及ぼしていくさまがとても自然に描かれていた。そして、人が人を思うことが過剰になってしまったのが最後なんだなと思ったらとても怖くなった。 友情の方が長いはずなのに、恋や結婚の方が大切にされるのは不思議だなと思った。

Another side of 辻村深月

辻村さんの作品、結構読んでいると思っていたが、全然読んでいなかった。今すぐにでも読みたいと思った。また、他の作家の作品もたくさん読みたくなった。 辻村さんの考えや好きなことが分かってよかった。 20代だったから書けたもの、30代、40代と年を重ねて書けるようになったもの、さまざまなんだなと思った。 そして、言語化していくことが大切、言語化していくには本を読む、その大切さが分かった。これからも本を読んでたくさんの出会いを大切にしたいと思った。

おわりに

現在辻村さんの作品は39冊刊行されている中、自分が読んだ作品は今回読んだものを含めて11冊だった。「Another side of 辻村深月」を読んでより多くの作品を読みたくなったし、再読したいなと思ったりもする。
来年あたりに辻村さんの作品だけ読むのも楽しいかもなと思った。

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