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5回目の映画「容疑者Xの献身」

容疑者Xの献身 (2008)

監督

西谷弘

はじめに

5回目の「容疑者Xの献身」を観た。正直5回目なのかはよく分かっていない。好きな映画の一つではあるけれど2014年に4回目ぐらいを観て、6年間本当に観ていないのかも覚えていない。
5回ほど観ていたのにきちんと感想を書いていなかったし、今回観て初めて分かったこともあるので書き残しておこうと思う。

感想

 結末を知っているからこそ分かったこと、感じたこと、考えたことがたくさんあった。

湯川と石神の行動などは本当に実験・考察を経て結論づける物理学とさまざまな角度から問題を見る数学の問題の解き方と同じだなと感じることが多かった。

愛・友情

冒頭、湯川は愛が非論理的なものの象徴であると話す。しかし、ラストは人を愛することを知らないまま生きていたら…、と話す。石神のしたことは湯川にとって本来であれば理解できないことだったのではないかと思う。でもそれを理解しようと苦しむということを今回初めて知ることができたように思う。冒頭の何気ない会話がラストにこんな意味を持つとは今まで考えたことがなかった。

4色問題については、湯川と石神が友達になったきっかけとして登場するが、これも少し考えてみると「隣同士が同じ色になってはいけない」というのは石神と花岡靖子のことかもしれないと思えた。だから一緒になることはせずに見守っているだけにしていたのかなと考えた。

湯川は真実が分かっても誰も幸せにならないと気づき、結果として靖子に話した。湯川から話を聞いた靖子がどう行動するかそれが答えだと思ったのだろう。湯川が石神を友達として考えるからこそ、その行動を起こしただろうけど、そんな湯川のことは好きだなと思えた。

ラストの涙

 石神を演じる堤真一さんの演技が素晴らしかった。もちろん最初から最後まで視線、姿勢、表情などの表現一つ一つ素晴らしいんだけど、感情をあまり表に出してこなかったところからのラストの流れがすごくいい。

個人的にはこのラストは原作の方が好きなんだけど、これはこれでいいんじゃないかなと思える作品。映画を観るたびに、原作を読みたくなってしまう。

その他

内海の扱いが雑すぎて、今は見ていられないレベルになってしまっている…。

最愛

主題歌。
2番の歌詞が石神の気持ちを表しているようで苦しいぐらい。
この曲は大好きな曲の一つで頻繁に聴いている。そのため歌詞が流れるようになってしまった。最近、改めて歌詞を聴いたところ石神を思い出し、この映画を観たいなと思い始めた。そんなときに福のラジオでKOH+「最愛」が流れてきてさらに観たくなりついに観てしまった、という感じである。
この曲は映画主題歌だから好きになったのではなく、曲(福山さんが出演していたCM)から好きになった。これからもこの曲を聴くとふとしたときに映画を観たくなるんだろうなと思う。2009年ごろから「最愛」聴いているけどもう10年経っていることに驚きだし、いまだに好きな曲の一つなのすごいなと思う。

おわりに

5回目ぐらいの映画「容疑者Xの献身」。次回観るときにまた新たな発見や感想が出てくるといいなと思う。観終わった今はしばらくKOH+「最愛」を聴いている。

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